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Product2026. 08. 09

TOSKY、音・振動ベースの製造AIを高度化 フィジカルAIとエッジデバイスでリアルタイム不良選別を推進

ヘディング・ローリング工程向けAI不良判定システムの2年目開発に着手 製造現場に即応するAX技術を拡大

AI SaaSを手がけるToSky Co., Ltd.は、製造現場の音・振動データを活用したAIベースの不良判定システムの高度化に取り組む。

本事業は、ヘディングおよびローリング工程で発生する音響・振動データを組み合わせて分析し、製品不良や設備異常を検知する製造AI技術を開発するプロジェクトである。ToSkyはコンソーシアムの参加企業として、クラウドベースのAI技術と多様なデータ活用の経験をもとに、製造現場へ適用可能なAIサービスの開発に参画している。

1年目には、製造設備に指向性マイクと振動センサーを設置してデータを収集し、それをもとに不良検知AIモデルとリアルタイム監視ダッシュボードを構築した。AIモデルには、3軸加速度ベースの振動データと音響データを同時に分析するマルチモーダルセンサー融合構造を採用し、ディープラーニングによる異常検知と信号処理技術を組み合わせることで、さまざまな種類の異常兆候を検知できるよう設計した。

開発したモデルはテストでF1スコア0.712、推論速度3.12秒を記録し、目標基準であるF1スコア0.65以上、推論速度5秒以下を達成した。また、リアルタイムのセンサーデータを活用して正常・不良を判定し、異常発生時には即時通知を行うダッシュボード環境を構築したほか、韓国情報通信技術協会を通じて生産性およびAI信頼性の検証も実施した。

単なる「検知」から実際に「制御」するフィジカルAIへ

2年目には、従来のAI不良検知技術をさらに発展させ、AIの判断結果を実際の製造設備の物理的な動作につなげるフィジカルAI技術へとシステムを拡張する。

AIが不良を判定すると、エアガンやゲート制御装置を通じて不良品を生産ラインから即座に排除し、重大な異常が発生した場合には設備を停止させる仕組みだ。これにより、従来の事後的な不良確認や手作業による選別から脱却し、AI判断 → 不良判定 → 物理的な選別・制御までを一貫して行う自動品質管理体制の構築を目指す。

特に、1秒間に数十個の製品が生産される高速な製造環境において、クラウド通信による遅延の問題を解消するため、エッジデバイスベースのAIアーキテクチャも導入する。

AIモデルを軽量化し、製造現場のエッジデバイス上で直接推論できるよう構成するとともに、ONNX、TensorRT、LiteRTなどの技術を活用し、ネットワーク接続がない環境でもリアルタイムの不良判定と物理制御を可能にする。これにより、20T/S以上の処理性能と、オフライン環境でも安定して稼働する24時間品質モニタリング体制の構築を目標としている。

現場実証を超え、製造AIソリューションの事業化を拡大

2年目のプロジェクトでは、AIモデルの性能向上に加え、技術を他の製造現場へ展開するためのクロス実証と事業化も本格的に推進する。

各製造企業の設備データを用いて独立したAI不良検知モデルを構築した後、異なる現場で相互検証を行うことで、特定の設備や環境に依存しない汎用性と信頼性を確保する計画だ。

ToSkyは、本プロジェクトを通じて蓄積した音響・振動ベースの製造AI技術を、自動車部品をはじめとするさまざまな製造工程へ拡大し、製造企業がより容易に導入できるAIベースの品質管理および工程自動化サービスへと発展させていく予定だ。

さらに、国内外の産業展示会や関連機関、製造企業との連携を通じて技術実証事例を継続的に拡大し、製造現場のAXを支援するAIサービス企業として事業競争力を強化していく方針だ。